不貞の慰謝料が認容された事例
2016.03.31更新
松戸の弁護士の島田亮です。
少し前に取り扱った中に、妻の不貞が問題となる事案がありました。
この事案では、妻と相手の男性が男女の仲にあることが、証拠上明確な形で残っていました。
それでも、妻と相手の男性は、「男女関係にあったのは事実だが、すでに婚姻関係は破綻しており、不貞には該当しない」と主張しました。
確かに、婚姻関係が破綻した後に男女の仲になった場合、法律上「不貞」には該当しないこととなります。
例えば、夫婦が別居し連絡も取り合わなくなってから何年も経過しているような場合、婚姻関係は破綻していたと認められるでしょう。そうした場合であれば、妻が夫以外の男性と男女の仲になったとしても、「不貞」には該当しません。
しかし、上記事案では、夫婦は同居していましたし、分担して家事や育児もこなしていました。そのため、婚姻関係が破綻していると認められるような事案ではありませんでした。
上記事案では、妻とは訴訟上の和解が成立しましたが(離婚すること、妻から夫に一定額の慰謝料を支払うこと等を内容とする和解でした。)、解決までは長い時間を要することとなりました。
また、相手の男性とは和解をすることが出来ず、最終的に、千葉地方裁判所松戸支部において、慰謝料請求を認容する判決が言い渡されました。
相手方が争ってきたことから、解決まで時間を要してしまったことは残念ですが、妥当な解決がなされたと思います。
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