松戸の弁護士の島田亮です。
今年5月に改正された刑事訴訟法の一部が、12月から施行されます。
そして、12月に施行される改正法の中には、証拠開示制度の拡充も含まれています。
刑事事件の場合、捜査側がどのような証拠を持っているかを把握することは、弁護戦略を練る上で必要不可欠なことです。
ところが、これまでの証拠開示制度は不十分でした。
今回の改正で、検察官手持ち証拠の一覧表を交付する制度が、新たに設けられました。
一応、従前よりも証拠開示制度が広がったと言えますが、それでもまだ不十分と言わざるを得ません。
この制度では、証拠の標目(タイトル)はわかりますが、それだけではどのような証拠なのかを判別することは困難です。
また、証拠の標目がわかることと、その証拠について実際に開示を受けられるかどうかは、また別の問題です。
このように、12月から証拠一覧表の交付制度が始まりますが、実際にどのような運用となるのかも、まだわかりません。
今後の運用を見守り、証拠開示制度の充実を図っていく必要があると思います。
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