松戸の弁護士の島田亮です。
先物取引業者は、何のために、素人を先物取引に勧誘するのでしょうか?
それは、素人を食い物にし、多額の手数料収入を得たいからに他なりません。
先物取引に手を出す方の多くは、いつ、どの程度の売買をしたら良いかの判断を行う能力を備えていません。また、日中仕事をしている方であれば、値動きを逐一チェックし、その都度適切な売買の判断を下すことも出来ません。
そこで、多くの方は、業者から言われるがままに売買を行うこととなります。しかし、これが大きな間違いなのです。
悪質な業者は、本来その必要がないにもかかわず、頻繁に売買を繰り返します。
しかし、多くの方は、それが本当に必要な売買なのかどうかについて判断が付かず、業者から言われるがままに売買を繰り返してしまいます。
このように悪質な業者が頻繁に売買を繰り返す理由は、売買を行えば行うほど、業者に手数料収入が入るからです。
悪質な業者は、短期間のうちに売買を繰り返し、多額の手数料収入を稼ぎます(ちなみに、短期間のうちに必要のない売買を繰り返すことを「転がし」と言い、「客殺し商法」の典型とされています。)。
中には、損失の大半が業者の手数料だった、あるいは取引自体では利益を上げていたにもかかわらず、業者に対する巨額の手数料のせいで多額の損失が生じた、というケースもあります。
しかも、このようなケースで、多くの方は、損失の大半が手数料だった事実を知りません。そのような方は、純粋に取引自体で損をしたと思っており、業者に食い物にされたという事実を認識すらしていないのです。
このように手数料稼ぎのため素人を食い物にする手法は、決して許されることでありません。