松戸の弁護士の島田亮です。
千葉地方裁判所で開かれる刑事事件の場合、被告人は千葉刑務所の拘置区に留置されることとなります。
そのため、私も、千葉刑務所に接見に行くことがあります。
ところが、千葉刑務所の接見室には、構造上いくつかの問題点があります。
問題点の第一は、接見室内の音が外に漏れていることです。
例えば、指定された接見室に行く途中の通路を歩いていますと、中で接見をしている人の声が漏れ聞こえてきます。また、接見室内で接見をしていても、隣の接見室の話し声が聞こえてきたりします。
言うまでもなく、弁護人と被告人のやり取りは、秘密裏になされることが法律上保障されています。
ところが、千葉刑務所の接見室の場合、接見室内の会話が外に漏れてしまっていることにより、この秘密性が保たれていないのです。
この点は、接見の秘密性に関わる重要な問題ですから、接見室の壁を厚くするなどの対応が早急に求められます。
問題点の第二は、接見室内のアクリル板にスモークがかかっていることです。
接見室は、面会者側と被告人側とがアクリル板によって遮られています。そして、面会者と被告人は、アクリル板越しに相手を見ながら、話をすることとなります。
ところが、千葉刑務所の接見室の場合、このアクリル板にスモークがかかっている場合があります。そして、このスモーク入りのアクリル板だと、相手の顔を認識することは出来ますが、相手の手元にある書類等は見えません。
弁護人と被告人の接見は、往々にして裁判資料等を示しながら話をする必要があります。ところが、アクリル板にスモークがかかっていることにより、書類を示しながらの打ち合わせに大きな支障が生じるのです。
私には、なぜアクリル板にスモークを入れているのか、その趣旨が全く理解できませんが、この点も早急に改善が求められます。