松戸の弁護士の島田亮です。
弁護士は、なぜ犯罪者の味方をするのですか?
犯罪者の刑を少しでも軽くしようとするのが、弁護士の仕事ですか?
時折このような質問を受けることがあります。
確かに、弁護士は、犯罪を犯した人の刑を少しでも軽くしようと努力します。
しかし、私は、自白事件における刑事弁護活動の目的は、その点にはないと考えています。
私は、犯罪を犯した人の弁護活動は、基本的に、その人が二度と犯罪を繰り返さないようにすることに向けられるべきと考えています。
そのためには、その人がなぜ犯罪を犯してしまったのかを、冷静に分析検討する必要があります。その上で、その人が犯罪を犯してしまった原因を取り除くべく、活動を行う必要があります。
もし、その人が犯罪を犯した原因を取り除くことが出来れば、その人が再び犯罪を犯す可能性は大きく減少します。
そして、再犯の可能性がどの程度あるかという点は、その人の刑を決める上で一つの事情となります。
当然ながら、再犯の可能性が高い人と再犯の可能性が低い人とを比べれば、再犯の可能性が低い人の刑の方が軽くなります。
再犯を防ぐための活動をすることは、結果的に、その人の刑を軽くすることにつながるのです。
私は、犯罪を犯した人の刑を軽くすることは、弁護活動の目的でなく結果だと思います。
何よりも大切なことは、その人が立ち直る環境を整え、二度と犯罪を繰り返さないように力を尽くすことだと考えています。